
性格を形作る「3割の遺伝」と「7割の環境」をどう活かすか
昔から人見知りで、もっと明るい性格だったらよかったのに。
些細なことで不安になるこの性格は、一生治らないのだろうか。
自分の性格にコンプレックスを感じ、自分自身を作り替えたいと願ったことはありませんか?
性格は生まれつきのものだから、変えるのは無理だと諦めてしまうのは、少しもったいないかもしれません。
結論から言えば、生まれ持った気質を完全に消し去ることはできませんが、あなたの性格や振る舞いは後天的にいくらでも変えることができます。
今回は、心理学や脳科学の知見をベースに、私たちがどのようにして新しい自分を手に入れることができるのか、そのメカニズムを解説します。
性格を支配するのは「3割の遺伝」と「7割の環境」
最新の行動遺伝学や心理学の研究によると、性格の形成における影響力は、遺伝が約30〜50%、環境が約50〜70%であると言われています。
① 3割の変えにくい気質(遺伝的要因)
性格の土台となる部分は、遺伝によって約3割〜5割が決まります。
これは気質と呼ばれ、脳の神経伝達物質の感受性などが関係しています。例えば刺激に対して敏感(HSPなど)好奇心が強い、不安を感じやすいといった、反応のベースとなる部分です。
これはOSのようなもので、無理に変えようとするとストレスの原因になります。

② 7割の変えられるキャラクター(環境的要因)
しかし、残りの7割近くは、育った環境、これまでの経験、そして自分自身の選択と習慣によって形作られます。
思考の癖、価値観、対人関係のスキル、ストレスへの対処法などは、すべてこの7割の中に含まれます。
つまり、人生の大部分は、後天的な努力や環境調整によって書き換えが可能なのです。
「性格」は「役割」によって上書きされる
心理学者のブライアン・リトルが提唱した自由特性という概念があります。
これは、人は大切な目的や信念のためなら、本来の性格を超えた行動ができるというものです。
例えば、本来は内向的で静かに過ごしたい人でも、愛する家族を守るため、あるいは仕事で成し遂げたいプロジェクトのために、リーダーシップを発揮して大勢の前で堂々と振る舞うことがあります。
この役割を演じることを繰り返していくと、脳はそれを日常のプログラムとして書き換え始めます。

最初は演じていたはずの振る舞いが、いつの間にか自分の一部として定着していくのです。
性格を変えるための「認知」と「行動」のステップ
もし今の自分を変えたいと願うなら、根性論ではなく、科学的なアプローチを取り入れるのが近道です。
ステップ1 思考のフィルターを掃除する(認知の修正)
私たちは出来事をありのまま見ているのではなく、自分の思考の癖というフィルターを通して見ています。
どうせ失敗するというフィルターがあれば、何をやってもネガティブな結果を予想してしまいます。
まずは自分の思考の癖に気づき、本当にそうかな?
と客観的に問い直す練習が、性格の変化への第一歩です。

ステップ2 小さな行動を習慣化する
性格を変えようと思うとハードルが高いですが、行動を変えようと考えればハードルは下がります。
- 1日1回、鏡に向かって口角を上げる
- 否定的な言葉を「とはいえ〜」と肯定的な言葉で繋げる こうした小さな行動の積み重ねが、脳のシナプスを強化し、やがて性格が変わったという実感に繋がります。
性格を変えることは「自分を育てる」こと
性格を変えるとは、今の自分を否定して抹消することではありません。
生まれ持った3割の種(気質)を変えることはできなくても、残りの7割の環境をどう整え、どんな花を咲かせるかは、あなた自身が選べるのです。
自分はこういう人間だという思い込みを捨て、今の自分に新しい特性を付け加えていく。
そのプロセスこそが、大人の成熟であり、人生の醍醐味と言えるかもしれません。
もしあなたが変わりたいと願っているのなら、その願い自体がすでに変化の始まりです。
今日から、理想とする自分の小さな振る舞いを一つだけ、試してみてはいかがでしょうか。

筆者のひとりごと
三つ子の魂百までという言葉がありますが、最新の心理学を見ていると、人間は死ぬまで変わり続けられる生き物なんだなと勇気づけられます。
3割の遺伝は自分という素材ですが、それをどう料理するかを決める7割の環境と意志こそが、私たちの人生の主導権を握っています。
私自身、昔はひどくネガティブでしたが、ブログを書くようになってから物事をどう表現するかを考える癖がつき、少しずつ前向きな視点が増えてきた気がします。
性格を変えるというのは、きっと自分という物語を自由に書き換えていく作業なんでしょうね。
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